お子様がピアノを始める際、これからどんなテキストでレッスンしていくのか…
保護者の方にとって、とても関心のある内容だと思います。
私が子供の頃、昭和の時代は、必ず「バイエル」上巻・下巻を使用しブルグミュラーに入ったものです。
今は魅力的な教材が多くなり、多くのピアノ教室では、お子様の(特に幼児の)『導入教材』に「バイエル」を使うことはとても少なくなりました。
最近の教材は、視覚的にも子供たちの興味を引くものが多く、また、小さなお子様の発達や心理をよく研究して作られています。
ピアノ導入教材 難易度表 ブルグミュラーまで
スウィートメロディーズピアノ教室で使用しているテキストの難易度表を作成しました。
導入期のレッスンでは、ブルグミュラー25の練習曲に入ることを目標にします。
ブルグミュラーはそろそろ初級を卒業し、中級レベルに入る人にとって定番と言えるテキストです。
当教室では、ブルグミュラーに入るまでに、生徒さんそれぞれの特性にあったテキストを選び、レッスンを進めています。
使用教材の紹介
NEWピアノスタディ
ヤマハグレードを受験したい方におすすめです。13級~11級は教室で受験可能です。全部で7巻までありますが、2巻または3巻終了後、他の教材に移行することが多いです。10級、9級のグレード課題曲の準備のために4巻~7巻を使用する場合もございます。
演奏する曲は、ヤマハのオリジナル曲、わらべうた、外国の歌、クラシックのメロディー、バイエルなど、様々です。
オルガンピアノの本
数ある子ども向けの教本の中でも歴史があるこの教本。
多くの教本の中でも内容はとてもシンプルです。
1〜4つの音やことを覚え、その音を使って1〜2曲演奏して身につけます。
進み方が早く、はじめから両手を使います。
そのため子どものレッスンに使用するときも、とても飲み込みが早く要領がいい子に向いています。
また小学生中学年以上になってからピアノを始めた子や理解力が十分身についている子にも向いています。
ポピュラー曲を演奏することは想定されておらず、クラシックのピアノ曲(バロック・古典派・ロマン派・近現代)の分野の演奏を目的としてると思われます。
ポピュラー曲を演奏するときに必要となるコード奏や、リズムパターンなどの扱いはありません。
バーナムピアノテクニック
毎日ピアノの練習をする前に、指の体操として使います。つまり、メインのピアノテキストとしてではなく、練習前の準備として使うように作られています。
1曲が短いのは、特に子どもにとっては集中しやすくて良いです。
何のための練習なのかも理解しやすいです。
あと、「片足とび」とか「深呼吸」とか「スキップ」「ジャンプ」などなど、子どもに分かりやすい遊びや動きが題名になっているのも特徴です。
題名と動きのある棒人形のイラストから、どんなふうに弾くのかといったイメージを膨らませられるようになっています。
『バーナム ピアノ テクニック』は、12曲を1グループとして1~5のグループに分かれていて、1冊に60曲収められています。
シリーズすべて同様です。
これは、同じような曲を繰り返し弾きながら、グループが一つ進むごとに少しずつ難しくなる、という形です。
同じような曲を何度も経験することが、きちんとテクニックを身につけるのによいということです。
トンプソン
『トンプソン 現代ピアノ教本』は、ジョン・トンプソン(1889-1963)によるアメリカの教本です。
『現代ピアノ教本』としては全5巻。その前段階の『小さな手のためのピアノ教本』や『はじめてのピアノ教本』があります。
1巻を終えるとブルグミュラーに移行できます。
こんな人におすすめ!
- 少し大きな子(小学生以降)
- クラシック全体の知識を学びながら、ピアノの基礎を学びたい人。
掲載曲は、すべて5指ポジションで演奏することができます。つまり、指くぐりや指替えは出てこないということです。
各調のポジションで弾くという進め方で、その関係で初めから調について学んでいくことになります。
また、音楽記号、音楽用語がどんどん出てきます。もちろんその都度説明があります。
はじめから演奏に必要なことがキチンと網羅され、積み上げられていく感じで、とてもしっかりした基礎を身につけていけるような印象です。
バスティンピアノベーシックス
ピアノと音楽の基礎をテキストの中でほとんど網羅していると言ってもいいバスティン メソッド。
著者のジェームス・バスティン が作曲した曲と、クラシック曲の有名なメロディや、イギリス、アメリカ、メキシコ、アフリカなどの民謡などを練習しながらテキストが進んでいきます。
テキストには曲名に国や地域の名前が入っているものが多く入っています。
それぞれ地域独特の響きが感じられます。異国の雰囲気を感じて、イメージを持って表現することに繋がります。著者が作曲した曲もとても楽しいものがたくさんあります。
イラストがカラフルでインパクトがあり、親しみづらく感じる生徒もいるかもしれません。
音楽理論(楽典)やコードネームを学びたい、クラシックの曲に限らず、色々な曲を学びたい人に向いています。